理事長 田中 萬祐さん / 事務局 冨岡 尚子さん
レポーター 滋賀県立大学グリーンコンシューマーサークル 齋藤・中小田


米原市のNPO法人環境工房ころころさんに突撃レポートに行きました。 環境工房ころころさんが米原市の環境保全課と協働で運営しているリサイクルステーションは、米原市の蛍と水鳥の名所、三島池のすぐ近くにあります。 今回は理事長の田中さんと事務局の冨岡さんにお話をお聞きしました。
まず「ころころ」という名称について由来を伺ったところ、リサイクルということで「回していく、循環していくようなイメージ」がある名前をつけたかったこと、また、三島池にはたくさんどんぐりが落ちるので、イメージキャラクターにどんぐりを使いたかったことから、「ころころ」という名前がつけられたのだそうです。
ころころさんの活動内容
● リサイクルステーションでの不要品 (リサイクル品)や手作り品の委託販売
● 手作り講習会開催・講師派遣
● 洋服のサイズ直し
● 介護服リフォーム
● エコライフ啓発活動・環境学習会開催

リサイクルステーションで納品会員の方が持って来られた不要品、手作り品の委託販売を行っています。 会員の方は年会費の1,000円を払うと、1ヶ月20点まで納品が可能です。納品した商品は2ヶ月間このリサイクルステーションで展示販売することができ、売れ残った場合は売上金の8割と一緒にお返しするという仕組みになっています。 納品会員数は平成17年12月に160人だったのですが、平成18年12月には約300人になったそうです。
しかし、エンジンを切って熱が冷め切ってしまうと、次にエンジンをかけた時にエネルギーが多く必要になり、省エネにならない場合があるそうです。その熱の冷める時間が季節や一日の気温などによっても変わるので、エンジンを切った方がいいのか、それとも切らない方が省エネになるのか判断し難いといった問題が残っています。この問題について大山建設さんはこういったエネルギーや熱の計算などを大学の先生と協力して考える事ができたらもっと取り組みとしていい方向に進むと思うのですが・・・と話されていました。


手作り品は事務局やボランティアの人が作ったものもありますが、ほとんど会員から納品されたものです。手作り品の委託をするきっかけですが、初めは、たまたま作ったものを委託したら売れて、それがだんだん楽しくなり、生きがいにもなっている会員もいるそうです。
価格設定にも一工夫されていました。ころころでは二段階の価格設定をすることができます。
一応500円で販売してほしいけど、もしかしたら売れないかもしれない・・・。」
そんな時はあらかじめ500円、売れなかったら300円というように価格設定をしておいて、決められた期間を過ぎたら赤字で値下げをするという仕組みがあります。これによって最初の値段では手が出なかった人も次の機会に買うことができます。
気楽で入りやすい雰囲気があるので不要品の話以外にもいろいろな情報交換・コミュニケーションの場としても利用されているようでした。 例えば、子供の入学式や発表会に着る服は高いけれど、なかなか着る機会はありませんよね。そんな時にこの環境工房ころころで「今度入学式用の服ほしいんだけど・・・」と相談してみると、「皆さんに声かけしてみるね」というようなことができるわけです。 コミュニケーションを通じてモノだけじゃなく、情報も集まるところが、普通のリサイクルステーションと一味違うところなのではないでしょうか。

究極のグリーン購入 !? 〜もらい物経営〜
ころころさんがリサイクルステーションで使用している物品はグリーン購入という点から見ると、かなりすばらしいものがあります! なぜならば、陳列棚やカウンター、レジスター、果てはレジ袋にいたるまで、ほとんどが譲り受けたものを使用しているからです。 中にはお客さんから提供されるものあるそうです。これも地域に馴染んだころころさんだからこそなせる業ですよね!
このリサイクルステーションでは、買い物に来るお客さんも環境意識の高い方が多いようで、レジ袋を貰う方は少なく、中には風呂敷を持参される方もいるそうです。 リサイクルステーション側も、貰ったもの以外の梱包資材は特に用意していないとか。正に自然体で3Rを推進されています。

〜手作りエコライフ〜
手作り品については販売だけでなく、その作り方を紹介する手作り講習会も毎月一回行っておられます。場所はリサイクルステーションが多いそうですが、出張で行うこともあります。
去年は着物のリフォーム、布わらぞうりなどの講習が行われました。講習会の講師はころころの方がやることが多いですが、外部から講師を招くことも、納品された手作り品が素晴らしいため会員の方に講師をお願いすることもあるそうです。
〜米原の未来を育てるエコクラブ〜
現在環境工房ころころさんが行っている啓発事業に、こどもエコクラブ米原での活動があります。 こどもエコクラブ米原は2006年4月に結成されたばかりですが、精力的に活動を行っています。今までに三島池周辺でのごみ拾いや、自然体験など実際に体験するものだけではなく、子供達と一緒に博物館を見学したり、ごみを出さない方法を論議したり、知識として覚えられる機会を作ることも欠かしません。
エコクラブには学区を越えた40人の子供たちが登録されています。この子供たちが将来大人になったとき、このエコクラブでのつながりが米原のコミュニティを動かしていく力になってくれるのでしょうね!

「行政まかせではなく、主婦の立場から同じ主婦に働きかけをしたかった。がちがちに肩肘を張ってやらなくても、『この包装必要なのかな?』と思うところから始めて、何かが少しずつ引っかかっていったら全体が変わっていくのではないかな。」 冨岡さんのおっしゃった言葉が印象的でした。
「同じ主婦の立場から」というところが、私たちグリコンが学生に対して文具を紹介したりしている活動と似ているなと思いました。 誰でもが取り組むことができ、みんなが同じ方向を向けば大きな力になる。グリーン購入には、そんな一面もあるのだと、おしえていただきました。
今回は企業でも行政でもないNPOという立場の方からお話を聞きました。 企業でも行政でもない立場ということで、今までとは違う意見もあり、またNPOという立場故に運営する上で大変な面もあるということがわかりました。
お話を聞いてみて、リサイクルショップやNPOという当初のイメージを大きく覆されました。ここまでうまく地域のコミュニティの場として機能している例を初めて見ました。話をしてくださった田中さんと冨岡さんも温かみのある方で、何か安心させてくれるような感じがしました。こういった魅力もまた、いいコミュニティの一つの要素なのでしょうね。
田中さん、冨岡さん、ありがとうございました。
(文責:滋賀県立グリーンコンシューマーサークル)
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