管理部 係長 梅原 猛 さん
レポーター 滋賀県立大学グリーンコンシューマーサークル 大浅・松井・内田


今回は、近江鉄道の梅原 猛さんにお話を聞いてきました。若さとやる気のあふれる梅原さん。昨年から環境担当をされているそうで、本年度から滋賀GPNの幹事メンバーでもいらっしゃいます。
5月に開催された通常総会では、たくさんの会員の方々と今後の活動につながるお話をされたそうで、「これからも第三者の意見を参考にしながら、環境活動を発展させていきたい」と、笑顔で話してくださいました。


「ガチャコン」の愛称で親しまれる湖東地域を走る鉄道の運営の他に、近江鉄道さんでは、彦根プリンスホテルをはじめとする宿泊施設、キャンプ場、スキー場、レストランなどの経営もされています。その数多い事業の中で、私たちに一番なじみ深いのは、やっぱりバス。通学で毎日乗っているメンバーもいます。
車における環境の取り組みといえば、アイドリングストップ。最近は地球温暖化防止という面からも、実践する人が増えてきていると思います。
実は、近江鉄道さんでは7年も前から、アイドリングストップの取り組みを開始されていました。 平成11年4月に「近江鉄道グループエコロジー推進委員会」を立ち上げて、取り組みを始めた当初は、バス利用者の理解を得られにくく、「サービス」と「環境活動」の狭間で悩まれることもあったそうです。
例えば、駅前の停留所でアイドリングストップをしていると、駅から出てきたお客さんはクーラーが切れているバスに乗ることになるわけです。環境問題への理解が社会的にまだまだ浸透していない時期でしたので、社内でも、「お客さんが不満に思うことを、わざわざする必要があるのか」という疑問の声もあったそうです。
こうした中での地道な取り組みが、長年かけてお客さんにも理解していただけるようになりました。その結果、平成16年度は、軽油をドラム缶にして1081本分(平成10年度比)も削減されました!この6年間では、なんと、ドラム缶9231本分にも相当する軽油の削減に成功されています。もう、大きすぎて想像できません…。
この結果の背景には、社内での「エコドライブ6か条」というポスターの掲示をはじめ、委員会、研修会の開催、新人教育の実施などに加え、乗務員に対して「どれだけコスト削減できるか」の競争をさせるなど、地道な努力を続けてこられました。 それにしても、運転の仕方の工夫ひとつで、こんなにも大きな効果が出るなんて驚きです!

琵琶湖大橋を渡るバスは通称「てんぷらバス」と呼ばれます。そのわけは、バスが廃食油からできたバイオディーゼル燃料で走っているからです。きっかけは、県や琵琶湖横断エコ交通推進協議会からの声でした。今では、湖西地域を走る江若バスとも協力をして、毎日運行しています。毎日乗るバスが、実は環境にやさしいなんて、ちょっと自慢したくなりませんか? このてんぷらバスは、紅葉シーズンの湖東三山方面のバスでも使用されているそうです。
日ごろは自動車通勤。電車を利用する方が環境にいいのはわかっていても、家から駅まで距離がある。それに電車が来るまでの待ち時間はどうしよう。というそこのあなた!近江鉄道さんはそんなあなたの味方です。
より公共交通機関を使いやすくという配慮から、近江鉄道の5つの駅には駅前に駐車場が、4つの駅には憩いのスペースがあり、和やかな時を過ごすことが出来ます。
自家用車で最寄りの駅まで行き、コミュニティーハウスで展示物を眺め、時刻になれば、電車に揺られて目的地へ向かう。そんなゆとりのひとときはいかがでしょうか♪マイカー通勤に比べ環境負荷が少ないことも魅力です。八日市市の「河辺の森駅」はソーラー発電にビオトープまであるんですよ。
あなたの通勤手段はなんですか?車を使っている人は、「電車やバスのフリーパス」はいかがですか? 近江鉄道さんには、すごいフリーパスがあります。その名も「環境フリーきっぷ」。バス乗り放題、電車乗り放題、電車&バスと全部で3種類。団体の一括発注が必要ですが、本当にびっくりするほど、お得なフリーパスなんです。各団体でノーマイカーデーを実施する際の強い味方になるでしょう!
そもそも、近江鉄道さん自身、平成11年からノーマイカーデーを毎週金曜日に実施しており、自分たちだけで、この活動を終わらせずに、他の企業さんでもノーマイカーデーを実施してもらおうということで、その支援のためにと、このフリーパスというサービスが生まれたそうです。
特に滋賀県南部では、交通網は網の目のように張り巡らされているので、アクセスも抜群!マイカー通勤よりも便利で、日々の通勤で環境にもやさしい取り組みをできるので、あなたの会社でもいかがですか?
他にも、個人でも使用可能な、近江鉄道全線1日乗り放題「S・Sフリーきっぷ」も発売しており、土日祝日限定のこのサービスは、学生の利用も多いそうです。お得で、環境にも良い!なんて、嬉しいですよね。
◎ 企業が行う環境への取り組みは、大規模で私たちの生活から離れているイメージがありましたが、今回近江鉄道さんを取材して、実際はもっと身近で、職員・乗務員・乗客一人一人の小さな心がけや協力により成り立っているのだと感じました。木造校舎を改造されたというロマンチックでレトロな社屋にも、「大切に長く使う」という近江鉄道さんの方針が想像できて、感激しました。
◎ 「他人に伝わらない苦悩」がという言葉が、僕には、とても印象に残りました。新しい取り組みを始める時に、いろいろな意見(特に否定的な意見)が出てきて、それを受けながらも、止めずに取り組みを続けて、結果を残してきたことは、僕が考えるような苦悩とは、とてもじゃなく対比できない苦悩があったと思います。やはり環境にやさしい取り組みと便利な生活は対極にあるものだと思い知らされましたが、社内・乗客の理解があれば、成功につながるということも同時に知ることができ、成せばなることを教えられました。
◎近江鉄道さんのフィールドは、多くの人を巻き込んだ活動が出来る「交通」という場です。このような場のサービスは、大きな可能性と影響力を持っており、必要不可欠なサービスの利用(=購入)が、私たちの「グリーン購入」の実践になります。だからこそ、近江鉄道さんの工夫を凝らした利用しやすいサービスの提供は、難しさがある中でも、大きな利用の可能性を生み出しているのだと思います。滋賀の多くの事業所がノーマイカーデーには、近江鉄道さんを利用することで環境活動を実践し、さらに安くていい思いができてハッピーになれたらいいなと思いました。グリコンも週末に「S・Sフリーきっぷ」で緑いっぱいの自然散策に行きたいと思います!
(文責:滋賀県立グリーンコンシューマーサークル)
滋賀GPN「会員情報サイト」はこちら → 近江鉄道株式会社の会員情報